自己破産により仕事の制限がある職種と制限の期間、また、会社を辞めないといけないかについて記載しています。
自己破産すると仕事の制限がある職種
自己破産をすると一定の期間ですが、できなくなる仕事があります。
債務整理を考えているかたは自己破産を選んだ場合、仕事を続けられなくなるかもしれませんので、事前に調べておくことが大事です。
以下、自己破産をすることにより影響が出てくる職種について列挙していきます。
自己破産すると警備員はできない
警備員には警備業法第14条第1項で
破産手続き開始の決定を受けて復権を得ないものは警備員になってはならない
と規定されています。
また、警備業法第14条第2項でも
警備業者は破産手続き開始の決定を受けて復権を得ないものを警備業務に従事させてはならない
と書いてあります。
つまり、破産開始の決定を受けたら警備会社に警備員として入社できませんし、また、警備員であった人も復権するまでは仕事を続けることができないということになります。
自己破産すると保険外交員はできない
保険外交員も保険業法307条に規定があり、自己破産をしたら復権するまで資格の制限を受けます。
破産すると就けない仕事
警備員や保険外交員のほかにも各法令により破産すると就けなくなる仕事の主なものは以下のとおりです。
- 弁護士や公認会計士といった士業
- 宅地建物取引士
- 質屋、古物商
- 風俗営業者
などです。
個人事業主が自己破産すると仕事は続けることはできる?
個人事業主は仕事に自分名義の自動車や高価な工具など使っているケースがあります。
自己破産手続きの中で管財人が付いたら、自動車など仕事に使用している物を処分されるかもしれません。
処分換金された結果で事業を存続できなくなり、仕事を続けることが事実上、不可能となるおそれがあります。
自己破産による仕事制限の期間
自己破産手続き中は破産者となり、前述したような警備員などの仕事をすることはできませんが、一生できなくなるということではありません。
破産者から復権をすると就職できるようになります。
具体的には免責の許可を得るまでとなります。
スケジュールとしては、破産手続き開始の決定が確定して、免責許可の決定が出た後となります。
期間は、破産者の財産が多いとどうしても長くなっていしまいますが、ほとんどない場合は同時廃止となり、目安3か月ぐらいとみてください。
自己破産をすると会社は辞めないといけないか
警備員など自己破産により資格制限がある職種に関しては、事前に会社に相談するなどして一時的に会社を離れることになるかもしれません。
しかし、資格制限がなければ特に仕事を続けてもかまいません。
また、会社が自己破産を知ったとしても、自己破産を理由に解雇することはできません。